「部屋が暑くてサウナ状態」「夜になっても温度が下がらず寝苦しい」
・・夏によく聞くお悩みです
その原因として考えられるのは以下の2点です
1 いったん入った熱が逃げていかないから
壁や屋根に覆われている屋内は、いったん内部が温まってしまうと熱がこもり、外よりも暑くなります
鉄筋コンクリートの場合、昼間に熱をため込み夜に放出するため、一日中不快な温度になります
涼しげなイメージの木造住宅でも、2階の部屋になると温かい空気が1階から上がってきたり、直射日光を受けることによって
温度が上がります
熱を室内に入れないようにしないと根本的な解決にはなりません
この熱の侵入経路は、窓です
太陽光が直接入り込む方角の窓の熱を遮る工夫をしましょう
2 部屋の中に温度差があるから
暑い日に冷房を強めにすると足元が冷えてくる、冷房を弱めると部屋全体が暑くなってくる、
そんな不快なスパイラルに陥った経験はありませんか?
同じ部屋にいても、頭と足元では全く温度が異なることがあります
床付近は25℃に対して、天井は30℃、部屋のなかだけでも5℃以上の温度差があります
この温度差の原因は熱せられた屋根です
屋根の熱が天井に侵入し、部屋の上部だけが暑くなります
エアコンの冷たい空気は下に溜まっていくため、部屋のなかに極度な温度差が生まれてしまいます
◆ 熱中症は室内で発症することが多い
「熱中症で緊急搬送!」というニュースを見ることも多くなる季節ですが、そのニュースを見ている
室内が、最も熱中症になる危険性が高いのです
昼間のリビングに加え、夜間に寝室で発症することもあり、一日中油断できない状況となっています
昼間は、エアコンや扇風機で暑さ対策をしているという方も、夜寝るときはどうでしょうか
節約のためや、体に悪いという理由で、エアコンを消して就寝していませんか
夜は気温が下がるから大丈夫、というわけではなく、昼間に熱せられた壁や天井は夜になって外気温が下がると
今度は部屋の空気を温めだします
その結果、外気温よりも室内の方が暑い状態になるのです
「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」の定めでは、室温28℃、湿度70%が最も快適な状態だとされています
温度計と湿度計を置いて、測定してみてください
思ったよりも高温多湿になっている場合があります
部屋の状態を数値化することで家の危険度を把握しやすくなります
熱中症患者は1年前と比べて約2倍に増え、屋内で発症し搬送された事例も3%増えています
いかがでしたでしょうか?
「うちは大丈夫」と安心しきらず、室内が不快な原因を理解することで、有効的な対策を講じましょう